■麻縄のメンテナンスについて
麻縄は使用する度に、しなやかになりより縛りに適した姿へと変わっていきます。
それには「使用すること」それと「メンテナンスをしっかり行うこと」が重要とされています。
こちらのページでは、その麻縄のメンテナンス方法をご紹介致します。
■使用後のお手入れについて
使用後の麻縄は、汗や体液などが付着し、そのまま放置しますとカビの発生の原因となります。
使用後は速やかに乾いた布などで、縄の端から端まで汗を拭き取って上げて下さい。
注意!)汚れを落とすために水洗いを行うことは禁物です。汗や人の油などはカビの発生の原因にもなりますが、同時によりしなやかな縄になる養分でもあります。水洗いをしてしまいますと、せっかく育てた麻縄が台無しになってしまう可能性がございます。
使用後の麻縄は毛羽などが立っていることがあります。布で拭き取った後は、蜜蝋クリームや馬油などを麻縄に塗り込んで下さい。
保管は陰干しで風通しの良いところが望ましいです。
当店では麻縄に適したオリジナルの『蜜蝋クリーム』を販売しております。
→『蜜蝋クリーム』のページはこちら
■毛羽が目立つ場合
麻縄は天然素材のため、どうしても毛羽は目立ってしまうものです。また時間が経つにつれ逆立ってきたり、使用することでも毛羽が目立ってきます。
その毛羽を可能な限り少なくする方法を以下にご紹介致します。
・擦りなめし
麻縄を半分に折り、中心部分を利き手と逆の手でしっかりと持ちます。
反対の手に綿ブロードのような素材の布を持ち(ない場合は軍手等でも構いません)2本分の縄を持ち縄尻に向かってひたすら縄をしごいていきます。
麻縄と布の摩擦を何度も繰り返すことにより毛羽は軽減されます。
・毛羽焼き
※こちらの工程は火を使用するため火災の恐れがございます。行う際は細心の注意を払ってからお願い致します。
また毛羽を焼くことによって多少の煙がたつため、換気された環境で行って下さい。
ガスコンロなどを使用し、点火した状態で麻縄を焼いていきます。火の先に麻縄を一瞬かすめる程度で問題ありません。
火を当てすぎてしまうと縄の焦げの原因となります。
・オイル塗布
「馬油」や「蜜蝋クリーム」などを麻縄にしっかりと塗り込んでいきます。
塗布に関して詳しくは下記に記載がございますので、そちらをご覧下さい。
■蜜蝋クリームの使用方法
当店で販売している『神縄謹製 蜜蝋クリーム』の使用方法をご紹介致します。
当店の蜜蝋クリームは国産蜜蝋、ホホバオイルを主とした植物オイル、椿オイルなどを使用しており、人肌に優しい原料を使用しております。
もちろん素手で触ることはなんら問題なく、また人を縛るための縄になるので極力スキンケア用品に近い原料を使用しております。
1、まず1g程度(爪の半分くらいの量)を指にとって下さい。
2、それを手のひらに移し、手のひら全体で蜜蝋クリームを伸ばします。
3、片方の手で縄を固定し、もう片方の手で縄の上を滑るようにし、縄をしっかりシゴいていきます。(軽く引っ張って下さい)
※塗り込む際、素手で行うことが一番好ましいとされています。手の体温なども縄に油を染みこませるためには必要な要素です。
※7Mの麻縄1本に対し、上記1〜3の工程を3、4回程度です。
※蜜蝋クリームの塗りすぎには注意して下さい。塗り過ぎますとベタつきの原因となります。
■乱れた撚り(ヨリ)の直し方
麻縄を使用していると、通常均等である撚りが乱れてきます。
1、まず撚りを縄尻(縄の端)へ寄せていきます。真ん中辺りに撚りがある場合は手で鞣し(なめし)端の方へ寄せていって下さい。
2、端まで寄せたら、結んである部分をほどき、撚りを逃がしてあげます。手でしごきながら撚りを調整し、再度端を結んでいきます。
■縄尻の結び方
縄の結び方はいくつかございますが、こちらでは2つご紹介致します。
【1】普通に結ぶ
写真のように普通に結ぶ一般的な方法です。
簡単に解くことができますので、撚りが乱れた時などは調整しやすいですが、コブが大きくなるので緊縛後に解くのが少々大変になってしまいます。
一度撚りを解き、3本のストランドを平行に保ちます。
上記【1】と同じように結びます。
こちらの方法ですと、コブが小さくなり扱いやすくなります。
結び直す際に5cm〜7cm程の縄を要するので、若干短くなってしまうのが欠点です。
当店で扱っている『最高級麻縄-神羅-』では、こちら【2】の結び方を採用しております。